タイトル | 佐久間宣行のずるい仕事術 ー僕はこうして会社で消耗せずにやりたいことをやってきた |
著者 | 佐久間宣行(TVプロデューサー) |
発売日 | 2022年4月5日 |
「自分の大切なものを守りながら、まわりに認めてもらうには?」
たかが仕事だ。会社に利用されるだけにならないように、ずるくなろう。
「ゴッドタン」「あちこちオードリー」を手がけたテレビプロデューサーであり、ニッポン放送「オールナイトニッポン0」のパーソナリティもつとめる佐久間宣行さん。20数年にわたりテレビ業界を生き抜いていた佐久間さんの62の仕事術がつまった本です。
仕事術や人間関係、メンタルなど6つの章で展開される「ずるい」方法は、業界問わずに活かせるものばかりです。
個人的に刺さった項目を紹介していきます。
「付き合いの悪いヤツ」でいい
第2章の人間関係編より、「後輩力」は必要ないという話です。
会社という組織に属していると、必ず先輩や上司がいて、付き合いがあって。
同期の誰は上司に気に入られて引き抜かれて~
などという、「結局気に入られたモン勝ちじゃん!」みたいなことがよくあります。
飲み会にゴルフ…付き合いを避けては通れないのか。。
人見知りで内向的な自分に、佐久間さんの「付き合いの悪いヤツでいい」はかなり刺さりました。
- 仕事をしっかりしていれば信頼される
- いて当然ではなく、いると喜ばれる存在になる
後輩力は、自分の時間とのトレードオフで手に入れるものです。
先輩との深い人間関係を手に入れるには、プライベートを差し出す必要があります。
また、「○○は断らない」なんてレッテルを貼られたら最後、いて当然の存在になります。
一定の距離を保った「かわいげのない若手」として振る舞うと、飲み会に顔を出すだけで喜ばれる存在になれます。
猫ヤンキー現象(猫を拾ったヤンキーがいい人っぽく見える現象)ですね
自分のプレゼンスや価値を高め、時間を優先するために、まわりと一定の距離を保つこと。これも、仕事に集中するための「戦略」だ。
第2章 人間関係編より
仕事さえ誠実にこなしていれば、人間関係で勝負する必要はない。
安心して、「付き合いの悪いヤツ」になっていい。
- 飲みに誘ったら絶対来てくれるけど、仕事は出来ないAさん
- 飲み会にはほとんど来ないけど、しっかり仕事をするBさん
会社として評価されるべき人はどちらでしょう?
Aさんが評価される会社、Aさんを評価する上司の元にいたいと思う人はいますか?
会社なんだから、人間関係の前に、仕事で勝負しようということです。
「空回りしたら「説明不足」「負担超過」を疑え」
こちらはマネジメント編より。
自分のやる気がから回っているとき。
こんなときは、「メンバーに伝わっていない可能性」を疑え、というものです。
上から降ってきた仕事
会議で決まった事項を周りに伝えたとき
- 後輩に
- チームメンバーに
- アルバイトスタッフに
これをやろう!と伝えたけど、出来てない。
なんで言ったのにやってくれないんだ!
そう思うことがありませんか。
これは、やる気がないのではなく、
メンバーが、作業の意図や意味を理解してない可能性があるということです。
- なぜこの作業が必要なのか
- 何を目指しているのか
- これをやると、(成功したら)何がおきるのか
なぜ?が腑に落ちないとアクセルを踏めないものです。
チームの目標が全員に共有できていないときは、「なぜ」の説明に時間を取ると解決につながるかもしれません。
また、もう一つの可能性として「メンバーが負担超過している」パターンもあります。
足し算ばかりの仕事で、やることが増えていく一方。。あるあるですよね。
これではメンバーは冷めてしまいます。人によってはメンタルに不調が出てしまうかも。
…すべてのマネジメント層に伝えたい!
やる気の無いメンバーのせいにするのではなく、やる気を出させるリーダーでありたいものですね。
「メンタル」第一、「仕事」は第二
これこそ本当に、「たかが仕事」です。
自分と、仕事の優先順位を逆にしてしまうと、メンタルを蝕んでいきます。
本当に嫌なときは、「逃げるが勝ち」だと佐久間さんも書いていました。
そのとおりだと思います。自分が急に休んだって、会社はまわるんです。
休日もずっと苦しいまま過ごすより、1日休むとか、休職してみるほうがずっと健康的です。
何食わぬ顔で仕事してるけど、実は1年間休んでた、みたいな人も周りにいたりします。
会社って意外とそんなもんなんですよね。
仕事は仕事だ。
第6章メンタル編より
でも、だからこそ「たかが仕事」の割り切りが必要になる。
いい仕事はすべて、心の健康の上に成り立っている。
会社員は、給料分の働きをすれば会社員としては「プロ」なのです。
仕事や、仕事で関わる人達と程よい距離感で向き合いましょう。
まとめ
佐久間さんが20年以上かけて身につけてきた62の「ずるい仕事術」から、今の自分に刺さったものをいくつか紹介しました。
仕事術や人間関係、マネジメントなど、多岐にわたる社会人生活の処世術が書いてありますが、ベースにあるのは
- 誠実である
- 仮説を立てる
- 悪口を言わない
- 雑な仕事をしない
- 皆に対してフラットに接する
など、言ってしまえば当たり前の考え方です。
そんなん出来てたほうが良いに決まってるじゃん!というポイントをすべて抑えてきたのが、佐久間さんなんでしょうね。
つまりは、「当たり前に出来てたほうが良いことをやる」のがいかに大変かを思い知らされた気もします。
でも、技術とかではなくて考え方なんですよね。
ちょっと意識するだけで、会社員としての信頼を蓄積していけるということです。
まさに「ずるい」仕事術です。
ぜひ、全編読んでみてください。
それではまた!!
コメント